TV出演エピソード 出演者井手無動の感想の紹介

ドスぺ!
2005.03.05 テレビ朝日 土曜夜7時~9時のスペシャル番組
奇跡を目撃!日米! 催眠術大決戦 衝撃スペシャル !! というタイトルで、2時間番組が放映されました。 
この番組タイトルの、大決戦という表現は、何かを競い合うものかと受けとれましたが、内容はそういうものではありませんでした。
実際放映された時は、制作スタッフによる議論の結果、催眠術で遊ぶスタジオ収録と、まじめに催眠を科学する実験や検証と、私の催眠療法の効果を紹介すような内容になっていました。

ドスぺ! に出演した井手無動 (IDE MUDO) の出演感想と番組製作エピソードを紹介します。LinkIcon画像のページに戻る

ドスぺ出演において思うこと・・・・。

この番組に出演できたことを本当に幸運だったと思っています。

人は経験によって成長します。私も、これまでテレビや舞台や講演等を経験するたびに成長してきたと思い感謝しています。
なぜなら、普段では経験することが無いような状況に置かれて初めて、自分が持って生まれた秘めたる能力を無意識に引き出せるように思えるのです。大きな舞台であればある程、その状況での経験は多様性に富んでいます。自己の中に眠っていた才能を開花させるチャンスなのだと感じてきました。
私自身、これまでそのようにして成長してきたように思えています。振り返れば、事前に予想だにしなかった、奇跡とも思える様な事を、必要に迫られて成し遂げているのです。
このドスペの出演における経験も例外ではありませんでした。いやむしろ人生最大の奇跡の連続だったと言えます。

スタジオ収録が終わった夜は、ホテルに戻り独りイスに座ったままで、スタジオ内で自分が行った奇跡を回想しました。すべての出来事(実際には、一部しか放映されませんでしたが、多くのことを行いました。)が頭の中を走馬灯のように巡り、何度も何度もその時の場面と心情が再現されて、気がつけば夜が開けていました。
そうしたなかで、また一つ深い達成感と共に、自分が大きく成長できたことを喜びました。

事の始まりはこうでした・・・・。

ある日、東京のテレビ番組の制作会社から一本の電話がはいりました。ある番組制作にあたって、日本から一人だけ代表を探しているとのことでした。現時点で、6名の候補者に絞られているので、会って話が出来ないかという内容でした。約束の当日、制作会社の社長が直々に会いに来ていただいたのには驚きました。約2時間ほど話をし、まだ会っていない人もいるので、候補者全員に会ってから一人決めさせていただくので、近い内にまた連絡しますと言い残されて、急いで空港に向かわれました。それから約1ヶ月以上が過ぎたある日に、社長から電話が入り、上京してスタッフと打ち合わせをして欲しいとのことでした。いわゆる、出演依頼です。
2ヵ月後の収録開始に向けて、10数人のスタッフと打ち合わせが始まりました。その時に、アメリカから有名で凄いエンターテイナーを呼ぶとのことを聞かされ、現地から送られてきたビデオのデモテープも見せられました。
よし、この男と催眠術を競うのかという強烈な緊張感を覚えました。小次郎と決闘をする武蔵の心境になったことを覚えています。
初めは、どちらの催眠術が凄いかを対決して欲しいとのことでしたので、快く承諾しました。が、段々と日数が経過するにつれ、そういった、勝ち負けの対決は問題があってしないということになったとの報告を受けました。私の中では、その対決に向けての心構えを作っていっていただけに正直ガッカリしました。また初めの打ち合わせの時に、私が依頼していた、催眠を科学することの準備をしていることや、さらに、私の催眠療法も紹介することにスタッフの会議で決まったので、福岡に人を送るから、マインド・サイエンスの事務所で催眠療法を行っている場面と、すでに治った人たちの話を収録したいとの報告を受けました。この点においては喜びました。(急いで、現在相談にきていらっしゃる人で、テレビに出てもいいという人を探して協力していただいたのですが、結果的には一人分だけ再現フィルムを交え放映されました。)
そうして、打ち合わせ最終段階で、アメリカから呼ぶセスには、催眠ショウをやってもらい、私の役割は、東京電機大学での催眠が脳に与える影響や、デヴィ夫人のバンジージャンプの挑戦、それに、セスと交互にスタジオでの催眠術を行う場面の収録でした。

催眠療法を行っている人たちや、研究者の中で、ショーとしての遊びの催眠術を否定されたり、毛嫌いされる方々が多いものです。いかにも、まやかしのショーであり、科学的な催眠における催眠研究に対するボウトクのように批判される方々もいらっしゃいます。
しかし、やったことがないから、またはやろうと思っても十分に出来ないから、そのような否定的な見方をされ批判されるのだと思います。催眠術のショー全てが、ヤラセでもマヤカシでもないのです。そういった番組もあるでしょうが、今回の私やセスが行った催眠術は本当に真実の世界なのです。

人の心は、催眠状態で操れるのです。催眠誘導を行っている環境や相手の心境を的確に把握することで、うまく心を誘導していくことで可能なのです。それができるということは、人の意識や無意識の心の世界を十分に理解しているということでもあるのです。それプラス、テクニックの知識と熟練やセンスがあるかどうかにかかっています。
私は、テレビや講演等で催眠術を披露するたびに、成長してこれたと思っています。特に、今回のドスぺのように、3人のプロジューサーと5人のディレクターその他大勢のスタッフでつくられる特別番組に出演し、世界的に有名なエンターテイナーであるセスの催眠テクニックを肌で感じられたことは、何物にも代えがたい貴重な経験でした。
番組では、時間の関係上放映されませんでしたが、スタジオで私は、もっと多くの催眠術を披露し、2人のタレントさんに退行催眠も行いました。その二人は、石田純一さんとカイヤさんでしたが、あまりにもプライベートな内容をえぐってしまい、所属事務所のNGで放映されませんでした。

マインド・サイエンス 井手無動