テレビ出演エピソード 催眠療法

ryouhou 1.JPG1.マインド・サイエンス 独自の催眠療法

マインド・サイエンスの催眠療法を紹介するために、福岡まで収録にスタッフが取材に来るということになりました。それで急きょ、テレビに出てもいいという方を3人探しました。

ryouhou2.JPG2.心の奥にしまい込んでいる“トラウマ”の治療

相談者3人の催眠療法の実際を収録し、私も、トラウマに関して、いくつかの質問に答えているところを収録したのですが、実際の放送では一人の方の収録分だけが再現映像として放映されました。

ryouhou3.JPG3.過去の忘れて思い出せない記憶を蘇らせる、催眠術のテクニック

過去の出来事で、現在は忘れてしまっているが、実際はトラウマとなっている記憶を蘇られる為の催眠誘導のテクニックとして、退行催眠という技法があります。

ryouhou4.JPG4.“退行催眠“はどのような価値を生むか?

退行催眠で、過去の記憶を甦らせるだけでは、心の問題を解決する(心の病を治す)療法としての価値はほとんど生まないでしょう。トラウマとなった出来事を思い出した後の処理が重要なのです。

ryouhou5.JPG5.子供時代の日常的な精神的苦痛がトラウマとなる。
心の傷となっている子供時代の出来事を、成長するにしたがい、それほど辛かった出来事として認識しなくなって、忘れ去ったような、意識に上らない状態にしてしまうのです。(記憶の抑圧)それが重要なトラウマなのです。

ryouhou6.JPG6.現在の症状は?

目が開けられない程の顔面麻痺、何事にも無気力になって意欲が起きないような抑うつ症状、不眠症、頻尿など。大学病院などの様々な医療機関に通ったが、いっこうに回復しなかった。母親を悲しませたいという衝動に揺り動かされる。

ryouhou7.JPG7.退行催眠を始める

過去の様々な出来事の中で、特にトラウマとなった出来事を思い出させていきます。この方は今回で3回目ですが、これまでも母親との精神的苦痛の思い出をいくつか話されていました。

ryouhou8.JPG8.面白い展開・・・・。

しかし、今回は少し違っていました。テレビカメラが回っているような、特殊な環境においてはよくあることですが、独特な緊張による集中が起こるのです。彼女は、ある音が刺激となりました。

ryouhou9.JPG9.子ども時代のトラウマ

心の病としての、精神的・身体的苦痛を抱える方は、子供の頃に自覚されていないトラウマ(心的外傷)があるのです。彼女は、子供時代の母親に対する恨みや不満や淋しさという当時の感情を、現在の自分はもうすでに許していると思っています。

ryouhou10.JPG10.メトロノームの音が・・・・。

催眠の部屋の中で聞こえているメトロノームの音が、偶然にも、彼女の抑圧されていた過去の記憶を蘇らせる刺激となったのです。何らかの刺激が過去の記憶を誘発することはよくあります。

ryouhou11.JPG11.柱時計の音

コチコチと時を刻む柱時計の下に、母親から縛りつけられている幼い時の自分の姿が甦りました。退行催眠中に思い出されるこうした記憶は、当時の感情を強くは伴わずに淡々と語られる場合もあります。

ryouhou12.JPG12.無意識による保護

過去の抑圧された出来事の記憶は、同時にその時の感情も封印されるかのように、当時の苦痛の感情を思い出しにくくしてしまうのです。これは、無意識的に当時のストレスから自分を保護しているようなものです。

ryouhou 13.JPG13.母に見捨てられている・・・。

彼女は幼い頃、病弱だった兄だけをいたわっている母親を見て、兄だけがかわいのだ、だから自分をかまってくれないと心を痛めて過ごしていた。母は、兄だけを大切に思い、自分を邪魔に思っていると感じながら育っていったのです。

ryouhou14.JPG14.淋しかった・・・・。

退行催眠とは、トラウマとなったエピソード記憶だけを思い出させるだけではなく、たとえそれが日常的であり、段々と気にならなく育っていったとしても、当時の感情、情動に刻まれた苦痛(傷)をしっかりと思い出させる必要があるのです。

ryouhou15.JPG15.母親との精神的確執

子ども時代に、親との関わりがどの様であったかによって、その後の人生が左右されると言っても過言ではないと思っています。特に、母親との精神的確執が生じるような関係は避けたいものです。幼い子供は、本能的に母親を求めています。

ryouhou16.JPG16.母親に愛情を受けなかったトラウマ

親に大切にされているという安心感が無いまま育っていくと、大人になって、何か満たされない気持ちへとつながっていきます。幼少期に親に拒絶される経験を持つと、子供は、親の顔色をうかがいながら、自ら諦めて親との距離を作ります。

ryouhou17.JPG17.事実の世界

実際に、お兄さんは生まれつき病弱で、感染症の病気にもかかり、母親としては看病に疲れていました。感染を恐れた母親は、甘えたくてすぐに母親の方に寄ってくる娘を、兄が寝ている枕元に近づかないように柱に縛り付けていたのでした。

ryouhou18.JPG18.心が健全であるために・・・。

当時の事情はどうであれ、理解できないまま我慢した子ども時代の辛かった出来事に伴う感情がトラウマとなり心的トラブルを生んでいるとしたら、抑圧されたトラウマを自覚させ、それに向き合い、理性の理解と感情の納得が必要なのです。